なお、「Neural Beatbox」のシステムを展示用インスタレーションに最適化し、2019年にロンドンのBarbican Centerで行われた「AI: More than Human」にて展示したようだ。
人間×AIが生み出すリズム
「Neural Beatbox」の大きな特徴は、誰でも簡単にヒューマンビートボックスのようなリズム体験ができるということ。声や拍手、身近なものを振ったり叩いたりする音をWebカメラで収録し、その音をもとにAIが独自のリズムを生成するのだ。
仕組みとしては、AIが収録音を各セグメントに分類し、キックやスネアといったドラムパートに割り当て新しいリズムを継続的に生成するというもの。ユーザーは途中で何度でも音を追加可能。
リズム生成の過程で生じるAIの適度な「まちがい」が独特のリズムを生み、新たなインスピレーションを与えるかもしれない。同社は、「Neural Beatbox」を通じ、人間とAIの共創がもたらす新しいインスピレーションの可能性を考察していこうとしている。
身近な音でオンラインセッションも
ユーザーにとって「Neural Beatbox」は、ニューノーマル時代の新しいコミュニケーションツールとなり得るという。自分の身近な音で生まれたヒューマンビートボックスは、URLをシェアすることでオンラインでつながる仲間たちと共有することが可能。この機能が「AI: More than Human」でのインスタレーション作品からアップデートした点だ。
自分とAIが共創したリズムをシェアするとともに、仲間たちに音を追加してもらうこともできる。オンラインでつながっている仲間の顔が画面に表示されるのだが、選ばれたビート数によって毎回レイアウトが異なるという。例えば、多くの音が採用されている人の顔は大きく映るという感じだ。
リズム再生中には、採用された音を収録したユーザーの顔を映しているアイコンが振動し、ビートが重なるようすを視覚的にも感じられるようになっている。
物理的距離や楽器の得意・不得意を問わず誰でもセッションできるWebサイト「Neural Beatbox」はちょっとした息抜きなどにも最適かもしれない。
PR TIMES