そしてこのたび「2020年度(第38回)IT賞」の受賞企業が決定。株式会社TBSテレビが開発した「もじこ」と「はるすけ」がマネジメント領域のIT賞とコラボレーション領域のIT奨励賞をそれぞれ受賞した。
AI×ヒトで文字起こし!
マネジメント領域のIT賞は、ITを活用した既存事業への業績貢献、業務の効率化、業容拡大、サービスの無人化無休化などによる大幅なコスト削減を実現した企業に贈られる。同賞を受賞した「もじこ」は、音声認識AIを活用したエディタ機能を持つWebアプリで、文字起こしの効率化を実現し、作業負担を大幅に削減したことが評価されたようだ。
「もじこ」は録音・録画されたファイルからAIが自動で文字起こしをしていく。ファイルすべての文字起こしが完了するのを待つことなく、テキスト化が終わった任意のシーンについて随時修正が可能だ。タイムコードとの連携やサムネイル画像の表示、話者設定など便利なエディタ機能が担当者の負担を軽減してくれるという。
また、GoogleやAmiVoiceといった大手の音声認識エンジンを自由に選択することができることや、世界125か国以上の言語に対応していることも特徴だろう。
貼り紙をデジタルサイネージに!
コラボレーション領域のIT奨励賞は、オープンイノベーションやビジネスコラボレーションを視野に、オペレーションの標準化や情報の共有化、機能連携、ビジネスプラットフォームの構築などにより従来の関係を一新する複数の業種・業態間の事業連携を実現した企業に贈られる。同賞を受賞した「はるすけ」は、TBSテレビと株式会社日立製作所・日立ケーイーシステムズが共同開発した、放送局内の「案内掲示」をサイネージ表示できるWebアプリだ。これにより、制作スタッフの労働負担軽減と紙資源使用量の削減に成功したことが高く評価されたとのこと。
これまでスタッフが印刷や手書きで作成してきた番組出演者の楽屋案内表示やスタジオ収録のスケジュールをデジタル化した「はるすけ」は、Webから入力できるため、どこからでも掲示物の作成・配信が可能。ニューノーマル時代の働き方改革の一端を担うことができそうだ。
また、タッチペンを使いサイネージに直接書き込めるのも特徴。スケジュールの進捗具合など円滑な番組制作に欠かせない作業を簡単に実行することができるという。
「IT最優秀賞」は3者
今年度の「IT賞」には、先述の「マネジメント領域」「コラボレーション領域」のほか、「顧客・事業機能領域」「社会課題解決領域」「トランスフォーメーション領域」「『新しい生活様式』への対応領域」という領域があり、各領域において「IT優秀賞」「IT賞」「IT奨励賞」「特別賞」が設けられている。そのなかで、今年度の「IT最優秀賞」には、全日本空輸株式会社(顧客・事業機能領域)、高知県(社会課題解決領域)、トラスコ中山株式会社(トランスフォーメーション領域)の3者が選ばれた。
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