今後は、NTTグループの有する知識や技術などを活用した実証実験を近畿大学のキャンパスや病院などで実施していく構えだ。
キャンパスを仮想都市として活用
同大学には、東大阪・奈良・大阪狭山・和歌山・広島・福岡という6つのキャンパスがあり、計3万人以上の学生や教職員が在籍中。このたびの協定により今後、広大なキャンパスを仮想都市と見立てて、実際の市街地では行えない実証実験などを展開予定だ。例えば、NTTドコモは、同大学病院とその関連病院のくしもと町立病院間で5Gを活用した高精細画像のリアルタイム送受信を行い、へき地での遠隔医療支援の実証実験や、同大学水産研究所の生簀内に水中ドローンを設置し、完全養殖マグロの状態監視の実証実験を予定している。
また、NTT西日本は、同大学6キャンパスで全学生の同時接続を想定したWi-Fi環境整備やオンライン・オンデマンド講義の導入、同大学オリジナルのデジタル教材の制作支援・配信を通じて教育現場のDXを推進していくようだ。
さらに、実証実験を実施したい地域の企業などに対し、設置した5G環境も含めキャンパスを開放していくとのこと。
これらの取り組みにくわえ、大学キャンパスを活用したスマートモビリティおよびドローンビジネスなどさまざまな取り組みを検討していくという。
近大の取り組み
同大学はこれまで、スマートキャンパス実現に向けて、インターネット出願、VISAプリペイド機能付き学生証の発行、Amazonでの教科書販売、キャンパス内のキャッシュレス化など積極的にICTを活用した取り組みを行ってきた。また、今年の11月19日~12月18日の期間、株式会社Luupとともに東大阪キャンパス内で電動キックボードの有償シェアリングサービスの実証実験を実施中だ。
このように、ICTを取り入れたキャンパスのDXや外部企業と連携し新サービスの社会実装をサポートする試みなど、同大学のスマートキャンパス・スマートシティへの取り組みが活性化するなかでの今回の連携。今後の取り組みに注目したい。
PR TIMES