実験は今月28日(土)から。両社は収集したデータを元に、「密回避とエリア内の回遊創出」を両立するための技術検証と開発を進めるとしている。
AI技術とサービスを積極的に活用
実証実験は御堂筋の「なんば」から、千日前通、堺筋にかけての一帯で行われる。まず、路上空間におけるソーシャルディスタンスを測るべく、両社が開発したAIカメラをなんば駅前に設置。システムは来春の完成を予定し、従来の検知技術では難しかった屋外の人間距離測定を目指す。
さらに、密を避けながらも買物需要を維持するための具体的な施策として、VACANの空席確認サービスが活用される。店舗の空席情報をリアルタイムで確認できるサービス「VACAN」は、その時々で空いているお店をマップ上に可視化することができる。これにより、混雑による密を回避しながらも回遊性を高めることができるという。
Osaka Metro Groupの会員制ポイントサービス「Osaka Point」は、エリア内の購買傾向を促す一手として先行導入される。これら3つの検証を踏まえて、混雑を回避しながらも効率的な回遊・購買を維持するための方法が模索される。
地域経済の停滞が課題
昨今は、新型コロナウイルス感染症の流行を背景に、外出機械の減少と地域経済鈍化が深刻な課題となっている。とりわけ都市部では、混雑による感染リスクの上昇を懸念する人も少なくない。こうしたなか、地域団体や公共交通機関をはじめ、ウィズコロナ時代の新たなエリア回遊のかたちを模索する取り組みが活発化している。両社は、大阪市建設局やミナミの商店街とも協力し、官民連携で大阪ミナミ地区の活性化に取り組むとしている。
PR TIMES
(文・九条ハル)