同プロジェクトは、一般財団法人塩尻市振興公社、長野県塩尻市、アルピコホールディングス株式会社、アイサンテクノロジー株式会社、株式会社ティアフォー、損害保険ジャパン株式会社、KDDI株式会社の7者が埼玉工業大学と連携して行うものだ。
背景と目的は?
同市は、2つの市街地とその周辺に点在する農山村地域からなるコンパクトな田園都市。公共交通に関しては、ドライバー不足や運航便の数・スケジュールなどに課題があり、住民の移動ニーズを満たしていないという状況だ。そんな課題を解決し得るひとつの手段が公共交通の自動運転化だろう。そこで、このたび同プロジェクトに参画した各社は、2020年1月に同市を中心とした自動運転技術の実用化に向けた包括連携協定を締結し、実証実験への準備を進めてきた。
今回の実験は、長野県内では初となる「市街地での一般公道における高精度3次元地図を用いたバス型自動運転車両の走行実証実験」であり、同市に課題解決と自動運転技術向上に資するデータの取得および自動運転車両に対する社会受容性の向上を目的としている。
約4.9kmを約25分で走行
同実験で使用されるのは、自動運転ソフトウェア「Autoware」と事前に作成した高精度3次元地図をベースとし、自己位置の推定や障害物の認識などの機能を搭載した車両。塩尻駅東口のロータリーを出発し、市役所、中央スポーツ公園、新体育館建設地、塩尻駅西側、大門商店街、市役所を経由し出発地であるロータリーに戻ってくるという約4.9kmのルートを約25分で走行する。
ただし、乗降できるのは発着地点の塩尻駅東口ロータリーのみ。
2020年11月24日は13時~16時、25日~27日までは10時~16時の運行を予定しており、発車時刻は毎時00分(12時を除く)とのことだ。
試乗者は、当日の先着順で決定するが、新型コロナウイルスの影響で座席を減らしているため、満席などの場合も予測されるという。その際は、直近の便の乗車案内または当日の乗車を断ることもあるようだ。
実験後には、損保ジャパンによるリスクアセスメントや、アルピコホールディングスによる添乗ドライバーへの意見収集などを通じ、自動運転実用化へ向けた施策を打ち出していくとのこと。
PR TIMES