同事業に採択されたPerceptIn Japan合同会社(以下、パーセプティン)は、株式会社マクニカと共同で自動運転のEVを使用した低速の近距離移動のためのタクシーサービス「マイクロ・ロボットタクシー Mopi」の初めての公道実証実験を開始する。
さまざまな効果が期待できる車両
同実験で使用されるのは、自動運転の超小型モビリティ「macniCAR-01」。この車両は、株式会社タジマEVの「タジマ・ジャイアン」をPerceptIn DragonFly自動運転ソリューションによって自動運転化し、軽自動車のナンバーを取得したもので、運行地域限定での公道走行を可能にする。
時速20km以下の低速移動で近距離移動を実現するEVタクシーとして、安全性や環境への配慮を備えつつ、ラストワンマイルに問題を抱える地域の課題解決に一役買いそうだ。
また、低価格の自動運転車として地域に必要な台数を導入しやすく、運転手不足解消にも貢献するかもしれない。
今回は、A地点からB地点までの自動運転による移動を可能にする自動運転管理システム(FMS)の「自動運転プラットフォーム」を活用する。同プラットフォームは、配車アプリなどさまざまなモビリティ・アプリケーションの構築を可能とするとのこと。
自動運転レベル3+遠隔操作および監視
同実験は、2020年11月21日~24日の期間、9時~12時と13時~15時の時間帯で中山間部である天竜区水窪町市街地旧道約2キロの区間にて実施予定。「スーパーやまみち」から「水窪橋」までの2キロの区間内に「スーパーまきうち」「水窪小(入口)」「郵便局」の3つの停留所が設置される。
同実験では、走行時にテストドライバーが同乗し緊急時には車両を操作するが、すべての動的運転タスクを限定領域においてシステムが実行する、いわゆる自動運転レベル3(条件付運転自動化)と、遠隔操作および監視を同時に行う。
これは、2020~2022年頃に自動運転レベル3 + 遠隔操作および監視による自動運転の低速小型モビリティサービスを開始するという、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部の官民ITS構想のロードマップ実現に向けたステップだ。
このたびの実験を通じ、利用者の意見を収集するとともに、運用における課題を明確化していきたいとのこと。
今後パーセプティンとマクニカは、自動運転車両とMopiソリューションを交通事業者や自治体などのサービス運用主体に提供し、サービスの立ち上げと運用のサポートを行っていく構えだ。
PR TIMES