これまでも「Biome」を活用して大阪府内の生物調査を行うなど、両者は協力関係を築いてきたが、このたびの「おおさか生物多様性リンク」への参加により連携を強めていく構えだ。
ちなみにTechable(テッカブル)では、同社代表の藤木庄五郎氏へのインタビューを実施し、高精度で動植物の画像判定を行う仕組みや生態系保全への思いについてうかがっているので、興味のあるかたはぜひ。
生物分布データ、90万件以上
同社は、世界中の生物・環境をビッグデータ化し「生物多様性市場」を創り出すことを目指す京都大学発のベンチャー企業。「Biome」は、国内のほぼ全種(約9万種)の動植物を収録しており、ユーザーが撮影した写真からAIが動植物の種類を判別、表示するというアプリだ。そのほか、図鑑・マップ・SNS・クエストなど生きものの観察が楽しくなるような機能も実装している。
「JR東日本スタートアッププログラム2019」において「審査員特別賞」を受賞した同社は、2020年3月よりJR3社と協業し、生物多様性の調査と地域資源の再発見を目指した実証実験「バイオームランド」を実施した。
現在すでに90万件以上の生物分布データが収集され、さまざまな調査・研究などに活用されている。
生態系保全に向け連携強化
そんな同社が同センターに初めて「Biome」を提供したのは2020年7月のこと。両者共同で、大規模調査コンテンツ「在来種 VS 外来種 おおさかはどっちが多い?」を配信している。そしてこのたび「おおさか生物多様性リンク」への参加を表明した。
「おおさか生物多様性リンク」は、同センターと学校、企業、行政機関などが協力しあい、希少種保全や外来種対策などの大阪府内における生物多様性の課題解決に取り組んでいこうという取り組みだ。
この取り組みに「Biome」や同社が保有する生物多様性ビッグデータを活用することで、さまざまな成果が期待できるという。
例えば、同アプリを通じて府民から寄せられた網羅的・即時的データを活用した課題解決の加速化や、府内生物情報の拡充、生物情報収集などを目的とした府民向けイベントの共同開催などが挙げられている。
両者は今後「生物多様性に取り組むトップランナー大阪」を目指し、連携していくとのことだ。
PR TIMES