Qualcommのシェア率はやや低下
今年第2四半期のシェア率ランキングでは、「Snapdragon」シリーズで知られる米国のQualcommが首位に輝いた。続いて2位は、「Helio」や新シリーズ「Dimensity」を手がける台湾の半導体メーカー、MediaTek。そして、ファーウェイ製端末向け「Kirin」シリーズのHiSiliconが3位につけている。注目すべきは、Qualcommが昨年第2四半期との比較でシェア率を落としていること。カウンターポイント社のリサーチVPを務めるNeil Shah氏によれば、その背景には米国の貿易規制があるという。中国のスマートフォンメーカーの雄であるファーウェイは、貿易規制を受けてHiSilicon製APの採用を増やした。結果、「HONOR」ブランドを含む同社製端末において、Qualcomm製品の搭載率が下がったとのことだ。
今後は5Gスマートフォンが市場を牽引する?
カウンターポイントは今回、地域別のシェア率を表したグラフも公開。ハイエンドモデルに強いQualcommが欧州などで成長し、コストパフォーマンスに優れたMediaTekが中東・アフリカなどで伸びるとみられている。なお、新型コロナウイルスの影響でスマートフォン市場全体が縮小したものの、5Gスマートフォンの売上は好調だという。カウンターポイント社は、5G通信の普及と並行する形で、スマートフォン向けAP市場がしばらくの間成長していくと予測している。
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(文・早川あさひ)