また、食の安全に対する意識が高まっており、生産者の顔がみえる購入方法は消費者のニーズを満たすひとつの手段といえるだろう。
そんななか、凸版印刷株式会社が2020年4月に長野県飯綱町に開設した次世代DX開発拠点「ICT KŌBŌ」は、地元果樹園農家と協力し、スマートグラスを活用した「バーチャルりんご狩り」を実施する。
遠隔りんご狩り体験!
このたび実施される「バーチャルりんご狩り」は、りんご狩りの楽しみにくわえ、こだわって育てられた安全なりんごを購入できるという体験を実現し、農家に対しては新たな販路を提供、ひいては地域活性化に貢献する取り組みだ。2020年11月15日に「りんごマルシェ」を開催するOsaka Food Labと飯綱町でりんごを育てるFUJIWARA ROOTS FARMをつなぎ、「りんごマルシェ」を訪れた人に遠隔でのりんご狩り体験を提供するというもの。
「りんごマルシェ」に用意されたタブレットに、圃場にいる生産者が装着するスマートグラスからの映像を表示する。参加者はタブレットを通じ、音声やポインター、手書きなどで獲ってほしいりんごを指示、スマートグラスに表示するという流れだ。
また、タブレットには収穫の頃合いを迎えたりんごを簡単に見つけられる「りんご判定モード」も搭載している。こうして収穫したりんごは即日発送されるとのこと。
「ICT KŌBŌ」とは?
「ICT KŌBŌ」は、凸版印刷のシステム開発部門の強化を目的として開設された拠点。長野県飯綱町の廃校となった小学校を活用した施設「いいづなコネクトEAST」内に入居し活動中だ。同社と飯綱町は2016年度より「しごとの創業・交流拠点整備事業」において協業していることと、長野県が2019年に策定したIT人材・IT産業の集積地「信州」を目指す「信州ITバレー構想」が背景となり、開設されたのが「ICT KŌBŌ」というわけだ。
「ICT KŌBŌ」は、あらゆる領域のDXを推進する同社の取り組み「T-DX(トッパン・デジタルトランスフォーメーション)」の核となるシステム開発を進めるとともに、地元の教育機関の卒業生やU、I、Jターンのデジタル人材採用なども積極的に行っている。
このたびの「バーチャルりんご狩り」が、農業体験のDXを一歩前に進めるかもしれない。
PR TIMES(バーチャルりんご狩り)
PR TIMES(「ICT KŌBŌ」開設)