この研究は、NASAが提供する詳細な衛星画像とディープラーニングを組み合わせることで実現。これまで、衛星画像から木を識別することはできなかったという。広大な乾燥帯の樹木がカウントされたのはこれが初めてだ。
数千枚の画像から樹木をカウント
研究チームは、さまざまな木の画像によってモデルをトレーニングし、樹木の形状を認識できるようにした。このモデルにより、数千枚の画像の樹木を識別してマッピング。広い領域の樹木のカウントに成功したようだ。乾燥帯に膨大な樹木が生息しているとの新たな発見は、温室効果ガスの収支計算結果を変えうるもので、これまで考慮されてこなかった炭素循環が生じることになる。
樹木のグローバルデータベースで気候モデルを正確なものに
さらには、生物多様性と生態系の理解が深まり、乾燥帯で樹木を育てる際の知見にもなる。また、樹木とその果実は燃料資源や食糧、家畜の餌となるため、この地域で暮らす人々にとっての恩恵にもつながるという。研究チームは今後、衛星写真から樹木の種類まで認識したいと考えている。
また次のステップとして、樹木のカウント範囲をアフリカのより広い地域に拡大。最終的には、森林地域以外で生息する樹木のグローバルタベースを作成するのが目標だ。
参照元:Artificial intelligence reveals hundreds of millions of trees in the Sahara/ News Wise