この「CureApp SC」を開発したのがヘルスケアベンチャーの株式会社CureApp。これまでTechable(テッカブル)でも多く取り上げてきた企業だ。
そんな同社がこのたび、「治療用アプリ」をワンストップでスムーズに導入・処方できるプラットフォーム「App Prescription Service」(以下「APS」)を開発し、医療機関への提供を開始した。
治療をサポートするアプリ
「治療用アプリ」とは、疾患治療のために医師が患者へ処方し、患者がスマートフォンなどでダウンロードすることで治療の一助となるもの。国内初の「治療用アプリ」となった「CureApp SC」は、ニコチン依存症治療アプリであり、つまり禁煙治療に用いられるものだ。
ほかにも同社は、東京大学医学部附属病院と共同開発・臨床試験中の「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)治療アプリ」や自治医科大学内科学講座循環器内科学部門と共同開発・治験中の「高血圧治療アプリ」、独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターと共同開発中の「減酒支援アプリ」などを手がけている。
また、企業向けの禁煙支援サービス「ascure Starter」や「特定保健指導対応型ascure卒煙プログラム」を提供するなど、ITを活用した健康増進支援を推進中だ。
「治療用アプリ」普及の要となるか?
そんな同社はこのたび、今後増加が見込まれる「治療用アプリ」のスムーズな導入と処方を実現するプラットフォーム「APS」を開発、医療機関への提供を開始した。同プラットフォームは、同社の「治療用アプリ」だけでなく、今後誕生するすべての「治療用アプリ」の契約や支払い、処方、管理などをワンストップで行うサービスだ。
これから多くの「治療用アプリ」が登場したとして、医療機関は各アプリごとに契約したり運用システムを構築したりと「治療用アプリ」導入へのハードルは低くないと考えられる。
しかし同プラットフォームがあれば、「治療用アプリ」に関するすべての業務がブラウザ上で完結するため、手軽かつ迅速に導入・処方することができるという。同プラットフォームでは、治療用アプリ提供企業のセキュリティ体制の確認も行うため、安心して処方できるのもポイントだろう。
同社COOの宮田尚氏は、「APS」の今後の展望として、治療用アプリに関連するアプリケーションやオンライン診療・電子カルテなどといったシステムとの連携や治療用アプリの治験時のサポート、治療用アプリ間の相互連携などの機能を実装し、医療機関のデジタル技術の活用を支援するプラットフォームとなることを目指したいとしている。
Techableでは以前、宮田氏にインタビューを行い、「治療用アプリ」に期待できる効果などについて話をうかがっているので、興味のある方はぜひ読んでみてほしい。
株式会社CureApp