そうした食への関心が高い人の役に立ちそうなガジェットを、イスラエル拠点のスタートアップ「Consumer Physics」が現在、開発中だ。食品などに含まれる物質をチェックできる小型センサー「SCiO」だ。
■近赤外線の反射を分析
SCiOは近赤外線分光法の手法を活用している。対象物の表面にセンサーを近づけボタンを押して近赤外線を照射し、その反射の状態を分析することで、対象物にどういう成分が含まれているのかを明らかにするというものだ。
実際には、SCiOは照射と光の“回収”作業を行い、そのデータはSCiOとBluetoothで連携するスマートフォンのアプリを通じてクラウドに送られる。そこで独自のアルゴリズムで分析され、その結果は数秒でユーザーのアプリにフィードバックされるという仕組みになっている。
■アボカドの熟し具合も分かる!
近赤外線を用いて分子レベルをチェックすると聞くと難しい話のように聞こえるが、使い方としては例えば、ドレッシングに含まれる脂質量や、果物に含まれる糖分などをチェックする、など。サイトによると、お酒のアルコール度数やアボカドの熟し具合もわかるという。
この近赤外線分光法は、すでに食品産業や科学分野などで広く取り入れられていて、SCiOは消費者が使いやすい形で、自身の健康管理などに役立てられるようにしたものだ。食品だけでなく、薬や植物など金属以外のもので使えるという。
■179ドルで入手可能、12月にも発送
大きさは縦7.3×横2.5×厚さ1.6センチ、重さは20グラム。キーホルダーなどにつけてポケットにしのばせられる大きさだ。
現在、クラウドファンディングサイト「Kickstarter」でキャンペーンを展開していて、179ドル出せば入手できるようだ。資金が調達が成功すれば今年12月にも発送が始まる見通しとなっている。
SCiO