海外・国内のベンチャー系ニュースサイト | TECHABLE

TECHABLE

Tech カルテックが毎秒1000億フレームの3D動画が撮れるカメラを開発!

Tech

カルテックが毎秒1000億フレームの3D動画が撮れるカメラを開発!

SHARE ON

このエントリーをはてなブックマークに追加

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

カリフォルニア工科大学(Caltech)の研究者は、以前に毎秒70兆フレームで撮影できる技術を開発している。光の移動すら捉えられる同撮影技術だが、2D画像にしか対応していないとの欠点があった。

このほど研究者は、以前と同じ技術「圧縮超高速写真(CUP:Compressed Ultrafast Photography)」を使用して、3Dで撮影できるカメラを開発した。このカメラは、毎秒1000億フレームの撮影が可能となっていて、まばたきする間に100億枚以上の写真が撮れることになる。

ステレオ撮影して3D動画を取得

CUPでは、すべてのフレームを1ショットでキャプチャすることで、超高速撮影を実現している。

新しい技術は「シングルショット・ステレオ偏光・圧縮超高速写真(SP-CUP:Single-Shot Stereo-Polarimetric Compressed Ultrafast Photography)」と名付けられ、人間の見る行為と同じ仕組みで3D撮影ができるようにした。

人間が世界を見る際には、2つの目が異なる角度を捉えて脳で補正することで奥行きを知覚している。新しいカメラは、1つのレンズが2つのチャネルで機能し、ステレオ撮影ができる。2つのチャネルから得たデータは、脳が視覚情報を処理するようにコンピュータによって処理され、3D動画が生成される仕組みだ。

偏光の分析にも活用できる

SP-CUPは、人間にはない機能も備えており、偏光を捉えることが可能となっている。通常、光の波はあらゆる方向に振動するが、偏光ではこの方向が一方のみ。この特殊な光は、反射や偏光フィルターの利用などで発生するものだ。より身近なところでは、サングラスやカメラレンズ、液晶ディスプレイなどに偏光が利用されている。

カメラは高速で起こる自然現象を捉えて究明するのに役立ち、例えば「ソノルミネッセンス(気泡が超音波によって崩壊したときに起こる発光)」として知られる現象の分析が検討されているとのこと。

偏光を高い分解能で捉えられる同技術は、これまで見ることのできなかった世界をあらわにし、科学的な謎を解明してくれそうだ。

参照元:Ultrafast Camera Films 3-D Movies at 100 Billion Frames Per Second/ Caltech

関連記事

Techableの最新情報をお届けします。
前の記事
次の記事

#関連キーワード


WHAT'S NEW

最新情報