壁面への埋め込みが可能になった
新型コロナウイルスの流行に伴い、非接触型タッチパネルへのニーズが高まっている。何もない空間に画像を浮かび上がらせ、センサーによって指の動きを検知する製品はこれまでにもあったが、スペースをとってしまうことが課題だった。そのような課題を解決すべく、凸版印刷は独自の光学設計技術と構造設計技術を活用。液晶パネルと平行な位置の空中映像表示に成功した。これにより、液晶パネルから約90度の位置に映像を出現させる従来品と比べ、筐体が薄型化。壁面への埋め込みも可能になるという。
空中映像の視認性も向上
そして、注目すべきポイントは筐体の薄型化にとどまらない。従来品では、空中映像が暗く不鮮明であるだけでなく、いくつもの像が見える「ゴースト像」という現象も発生してしまっていた。今回の新たな空中タッチディスプレイでは、独自の高透過率TFT液晶技術などにより、従来品よりも明るい空中映像が実現。また、ゴースト像を抑えることにも成功している。凸版印刷は今年12月のサンプル品提供後、来年の量産試作を経て、2022年の本格量産を目指す。その上で、2022年度の売上20億円達成(関連受注含む)を目標に掲げている。
PR TIMES
(文・早川あさひ)