ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームが公開したWebサイトCAPI HeatIndexでは、5つの指標により導き出した「サイバー攻撃予測指数」から、国家間サイバー攻撃のリスクがどの程度かが確認できる。
サイバー攻撃のリスクを5指標から評価
研究チームが評価の基準としているのは、攻撃国の技術力、動機、攻撃することで生じるリスクへの対処能力、国の方針がどの程度攻撃に肯定的か、ターゲット国の脆弱性……の5指標となる(それぞれ1~5の5段階で評価)。同Webサイトによると、国家間サイバー攻撃のリスクが最も高いのは、ロシアからウクライナへのもので5指標すべてがマックス。アメリカからイラン、中国からインドが22ポイントでこれに続く。
一方、イランから韓国、インドから中国への攻撃の可能性は低いことが見て取れる。
評価は有識者の意見もふまえ定期的に更新
上記5指標は、過去15年間のサイバー攻撃分析から導き出されたものだ。研究チームは利害関係者からなる諮問委員会を結成し、定期的に会合を開いて評価を更新しているとのこと。同Webサイトでは、評価システム考案の際に参考にしたケーススタディも示してくれていて、2008年のロシアによるジョージア侵略の際のサイバー攻撃や、アメリカとイスラエルがイランの核兵器開発防止にマルウェアを用いたケースなどが紹介されている。
同サイトに取り上げられている12シナリオに日本は含まれていないものの、国家間攻撃のリスクが一目でわかって興味深い。
参照元:New website predicts likelihood of cyberattacks between nations/ Johns Hopkins University