このイカロボットは自前の電源搭載で外部電源が必要ない。また、水中カメラやセンサーを搭載することもできて、海洋探査などで活用できる可能性がある。
イカのジェット推進機構を忠実に再現
研究チームは、イカの高速な水泳を可能にする機構を忠実に再現した。ボディの形を柔軟に変化させることで水中の高速移動を実現している。静止しているときは提灯のような形態。泳ぐときは体内に大量の水を取り込み、同時に弾性エネルギーを蓄える。次にボディを圧縮し、エネルギー放出とともにジェットを生成。水中を自走する仕組みだ。
また、イカロボットは大部分がアクリルポリマーなどのソフトな素材でできており、魚やサンゴを傷つけないとのメリットがある。
時速800mで泳げる
ボディ両端にある円形プレートの一方には、防水カメラやさまざまなセンサーが搭載できるようになっている。研究チームは、まず研究室の水槽でテストを実施し、水を噴射するノズルの形状を最適化した。次に、魚やサンゴのいる研究用水族館でテストし、イカロボットが毎秒約18~32cm(約時速800m)のスピードで泳げることが実証された。
ロボットが水槽の中を泳ぐ様子はまさにイカそのもの(動画で確認できる)。すでに実用レベルにある同ロボットが海洋で活躍することに期待したい。
参照元:This ‘Squidbot’ Jets Around and Takes Pics of Coral and Fish/ UC San Diego News Center