センサーがあまりに細いため肉眼では見えない。このため、電子デバイスを吊り下げるとデバイスが空中に浮いているように見えるとのこと。
エアロゾルの検出で活躍
研究者は、半導体ポリマーからできた複合繊維を3Dプリントすることで、ウェアラブルセンサーを大量生産できる技術を開発した。この繊維センサーはウイルスを直接検出することはできないが、呼吸に含まれる水分量やエアロゾルの体積を検知できる。
研究者が、通常の呼吸、速い呼吸、咳などで繊維センサーをテストした結果、特に息切れを再現した速い呼吸の検知において、市販のセンサーの精度を大幅に上回った。
コンシューマー向けのセンシングデバイスに組み込める
繊維センサーをスマホに取り付けることで、呼吸パターンと、音や画像のデータを同時に収集することも可能になる。また、この繊維プリント技術を使用して、細胞に適合する繊維センサーを制作でき、細胞の動きを電気信号として捉えることが可能だ。センサーは軽量で安価、小型で使いやすいため、コンシューマー向けのセンシングデバイスに組み込める可能性がある。
研究者は、引き続き繊維プリント技術を発展させ、ヘルスケアモニタリングや生物工学用のデバイスで活用できる多機能センサーの開発を目指す。
参照元:3D-printed ‘invisible’ fibres can sense breath, sound, and biological cells/ University of Cambridge