そこでシンガポール国立大学(NUS)の研究チームは、シャツに複数のセンサーが搭載できる技術を開発した。このスマートシャツには、さまざまな身体の位置にセンサー配置ポイントがあり、スマホとの通信や給電が可能だ。
最大6個のセンサーを配置できる
スマートシャツには蜘蛛の巣のようなデザインがほどこされ、ハブをつなぐ回路となっている(動画で確認可能)。各ハブには姿勢や体温などを測るセンサーが、最大6個まで配置できるとのこと。モニタやバッテリーが搭載されておらず、手持ちのスマホがその役割を果たす。NFCチップを搭載しており、一般的なスマホから、全体のデータに接続および給電ができる。
姿勢やアクティビティ、生体データを同時に取得
ワイヤレスで軽量なので、アスリートのパフォーマンスへの影響は最小限だ。リアルタイムでデータにアクセスできて、特に背骨からのセンシングデータで姿勢を測定することに注力されている。アスリートのパフォーマンス改善を目的として開発された同技術だが、健康モニタリングにも活用できるという。24時間のトラッキングができて、様態観察の必要な患者の異常をすぐに検知して手が打てる。
姿勢やアクティビティ、生体データを同時に取得できるスマートスーツは、たくさんのウェアラブルデバイスを装着するよりも実用的。現在のプロトタイプから、量産体制への移行に期待したい。
参照元:NUS team develops smart suit wirelessly powered by a smartphone/ News Wise