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Tech 遺伝する殺虫剤「遺伝子ドライブ」の暴走にブレーキをかける仕組みが登場!

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遺伝する殺虫剤「遺伝子ドライブ」の暴走にブレーキをかける仕組みが登場!

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Credit: Ana Silva

遺伝子ドライブを人為的に引き起こすことで、例えばマラリアやデング熱を媒介する蚊を減らすことができる。CRISPR技術に基づく遺伝子ドライブの効果はすでに実験室レベルでは証明済み。ただ、“遺伝する殺虫剤”を埋め込んだ生物を野生に戻したときの影響には予測できない要素が多く、実行を懸念する声もある。

こうしたなか、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の研究チームは、いったん解き放った遺伝子ドライブを停止、あるいは削除する技術を開発した。

遺伝子ドライブのCas9酵素を利用した停止システム

研究チームは、遺伝子ドライブを制御するための2つのソリューションを提示している。「e-CHACR」と呼ばれるシステムは、遺伝子ドライブのCas9酵素を利用して自身をコピー。同時にCas9酵素に関連する遺伝子を非アクティブにする。このCas9酵素が利用できなければ、遺伝子ドライブは停止することになる。なおe-CHACRは、遺伝子ドライブが消失するまで数世代にわたって広がり続けるとのこと。

一方、「ERACR」と呼ばれるシステムは、遺伝子ドライブを削除するよう設計されている。遺伝子ドライブのCas9酵素を使用して遺伝子ドライブを破壊。自身をコピーして遺伝子ドライブと置き換わる。優性遺伝により個体間に広がり遺伝子ドライブを完全に削除するため、最終手段として利用されそうだ。

約15年をかけて開発

ERACRとe-CHACRは、自身ではCas9酵素を持たないため、遺伝子ドライブの働く範囲でのみ機能するとのこと。

研究チームは、両システムについて綿密にテストと分析を実施。システムの開発とテストに約15年間を費やしたようだ。

それでも研究チームは、こうしたシステムに完璧はなく、過剰な期待のもとで使用すべきでないとしている。遺伝子ドライブにブレーキをかけるシステムは、あくまで備えとして組み込んでおくべきものとのことで、より安全な設計についても引き続き考案していく必要がありそうだ。

参照元:Biologists Create New Genetic Systems to Neutralize Gene Drives/ News Wise

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