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MITが完全フラットな魚眼レンズを発明

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Beverly BuckleyによるPixabayからの画像

パノラマビューの撮影で利用される魚眼レンズ。通常の魚眼レンズは、複数の湾曲したガラスで構成されている。こうした設計から製造コストが高くなりがち。MITの研究チームは、魚眼レンズの構成パーツを少なくし、レンズ面も完全にフラットにすることに初めて成功した。

「Metalense」と呼ばれるこの魚眼レンズは、画角180度の鮮明なパノラマ画像を生成する。

厚さ1mmのガラスにナノスケールのデザインをほどこす

研究チームは、厚さ1mmのガラスで魚眼レンズを作成する技術を開発した。片面を特殊なデザインをほどこしたフィルムで覆うことで、従来の湾曲した魚眼レンズのように入射光を制御する。

研究チームはこれまでにも、画角60度の画像を生成する広角レンズを開発していた。画角をさらに拡大するには、通常なら収差やぼやけを補正するための光学部品を追加する必要がある。これを最小限の要素で可能にしたのが今回の発明だ。

フッ化カルシウムガラスの片面をテルル化鉛のフィルムでコーティング。このフィルムにナノスケールの光学構造パターンを刻むことで光の屈折を作り出す。

ビューの端まで高解像度

実験では、Metalenseで縞模様を撮影し、ビューの端まで高解像度な画像が生成できることが示された(動画にて確認可能)。この実験ではMetalenseは中赤外光で動作するように調整されているが、ゆくゆくは可視光に合わせた調整も可能になるとのこと。

新しい魚眼レンズの設計により、超薄型魚眼レンズの開発を可能にし、スマホやウェアラブルデバイスにも搭載しやすくなる。医用画像撮影や深度センサーといったアプリケーションでの活用も視野に入れらており、魚眼レンズの設計を根本から見直すオプションを提供してくれそうだ。

参照元:Engineers produce a fisheye lens that’s completely flat/ MIT News

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