その数は世界的に急増しているものの、消費者が多く住む都市部が中心であり、ステーションの設置が困難なところもある。そうしたシーンでのソリューションをドイツ高級車メーカーPorscheが披露した。トレーラーを使った移動式の充電ステーションだ。同時に10台の充電が可能となっている。
出力3.2メガワット
同社はこのほどハンガリー・ブタペストにあるサーキットで同社初のEV「Taycan」に試乗できるというイベントを開催した。周囲に田園風景が広がる会場、そして一度に多くのEVを使用するという催し。当然充電インフラが必用になる。そうして持ち込んだのが、バッテリーを搭載したトレーラー。出力は3.2メガワットあり、Taycanを同時に10台充電できる。Porscheが公開した写真では、トラックの各サイドに5台ずつ並べてチャージャーをつないでいる。同社によると、最大速度での充電が可能という。
30台分のストレージ
トレーラーのストレージキャパシティは2.1MWh(メガワットアワー)で、最大30台の充電に対応可能となっている。トレーラー搭載バッテリーは約4時間で再チャージできる。通常は再生可能エネルギーで賄っているとのことで、真にカーライフの環境負荷を軽減するのに貢献する。
トレーラーだけあって移動式であることがセールスポイントとなるこのソリューションをPorscheは同じくドイツ企業のads-tecと共同開発した。すでに7台を準備し、今後さまざまなイベント等で活用する予定だ。
Porsche
(文・Mizoguchi)