果物5kgを傷つけることなく配送!
今回の実証実験は、白馬村山岳ドローン物流実用化協議会が、山岳エリアにおける物資輸送の課題解決を目指して行ったもの。実施期間は先月中旬から今月中旬までのおよそ1カ月で、楽天はドローン配送ソリューションの提供や運用を担当した。実験では、白馬岳の登山口にある「猿倉荘」(標高1,250m)から、山頂にある日本最大級の山岳宿舎「白馬山荘」(標高2,832m)までを配送ルートとして設定。従来の輸送手段では振動による傷みが生じがちな桃や梨などの果物5kgを、傷つけることなく配送できたとのことだ。また、歩荷では片道約7時間かかるルートを、今回のドローンは片道15分程度で飛行。配送時間の短縮を実現している。
ドローンは物資輸送の救世主となるか?
白馬村において、山荘間での物資輸送は大きな課題だったという。これまで白馬村では、スタッフによる歩荷輸送や、ヘリコプターによる輸送を行っていた。しかし、険しい道のりでの歩荷輸送には危険が伴い、ヘリコプターを用いた輸送にかかる費用は高騰中。このエリアでドローンが実際に運用されれば、人々にとっては救世主のような存在になるかもしれない。現在は、物資輸送における課題解決に向け、ドローンの実用化を目指す動きが活発化している。Techableでは、過去に株式会社SkyDriveの実証実験に関するニュースを取り上げた。ドローンが物資輸送の手段として普及することを期待したい。
(文・早川あさひ)