しかし「ヒューマンセンシング技術」の浸透はまだ浅い。実際に、同社に問い合わせた顧客の大半が「利用したことがない」「見たことがない」という状況だったそうだ。先端技術ゆえに「ピンとこない」ケースが多いのだろう。
そこで同社は、同技術の使用感や精度などを実際に体験してもらうべく「ヒューマンセンシング技術群」のうち「目検出技術」と「生体判定(ライブネス 判定)技術」をスマートフォン・タブレットで手軽に試せる「デモ用アプリケーション」をリリースした。
目周辺のデータを取得
まずは、「目検出技術SDK」を搭載したデモアプリについて紹介しよう。これはデバイスカメラを通して、目に関するさまざまなデータを非接触に取得することができるアプリだ。「まばたき検出」と目の特徴点の位置を検出する「眼位検出」、目とデバイスカメラまでの距離を推定する「視距離検出」という3つの目センシングを同時に実行できるとのこと。なお、メガネの有無も検出可能。
この技術は、ドライバーの集中力・眠気・居眠りなどの検出に役立ったり、眼科アプリや眼輪筋トレーニング、カラーコンタクト装着シュミレーター、視線位置を推定することによるマーケティング強化などに活用されたりする。また、まばたきをクリックの代わりにする「まばたきUI」や「視線マウス」などUI領域でも注目の汎用性の高い技術だ。
生体か否かの判定
次に、「生体判定技術SDK」を搭載し、ヒトのアクションを検出することで生体か否かを判定するデモアプリについて。同アプリでは、「まばたき検出」と左右への視線を検出しカウントする「目・視線検出」、口の開閉を検出し開口をカウントする「口唇検出」をランダムに実行し、ライブネス判定を行う。
同技術は、非接触サービスの需要が高まるなか広がりつつある顔認証やeKYCのセキュリティ強化を図る技術として期待されている。また、ログイン時にパスワードを入力する代わりに「指定のアクション」を検出することでタッチレスログインを実現できる技術としても注目されているようだ。
同社は、これらの技術をSDK提供しているため、導入企業は既存の製品・サービスに本機能を組み込んで実装することができる。これにより、開発時間を短縮したうえで、既存サービスなどのアップデートを図れるということだ。
PR TIMES