新型コロナウイルスの影響もあり、遠隔接客に注目が集まっているようだ。そしてこのたび、また新たな「アバター式リモート案内サービス」の共同実証実験が開始される。
同実験は日本航空株式会社(JAL)とパナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社によるもので、2020年9月14日~9月25日の期間、羽田空港にて実施される予定だ。
遠隔地の係員の表情を反映
同実験では、遠隔地にいる係員がディスプレイ上のアバターを介して案内業務を行う。このとき、アバターが係員の表情を認識・反映するため、表情豊かで対面に近いアバター接客が実現する。また、定型登録された係員の動作や搭乗順パネルの表示などを組み合わせ、よりわかりやすい案内が行えるようだ。アバターを利用していない間は、広告やお知らせなどエリアに最適なコンテンツを表示したり、大画面を活かしたサービスを展開したりとディスプレイのフル活用を模索中とのこと。
ディスプレイは、羽田空港第1旅客ターミナルビル内JAL国内線搭乗口の一部と航空券予約・購入・変更カウンター(40番)に合計4台設置予定だ。
なお、「アバター式リモート案内サービス」は2020年度中の商用化を目指している。
「JAL Innovation Lab」発のPJT
パナソニックが提供する同サービスは、本来有人での「リモート対話」とチャットボットによる「AI対話」の2つのコミュニケーション方法を選択できるが、このたびは「リモート対話」に特化して検証される見込み。新型コロナウイルスの影響で非接触・非対面が推奨されるなか、遠隔地からでも対面と大差ない接客クオリティーを実現できる同サービスには、感染拡大防止や利用者の利便性向上はもとより、社員の働き方の選択肢を増やすという効果も期待されている。
JALはテクノロジー活用による「JAL SMART AIRPORT」を展開中であり、新たなアイデアを創出するオープンイノベーションの拠点として2018年に「JAL Innovation Lab」(ラボ)を開設。
ラボには、アイデアを発想するエリアとプロトタイプの制作エリア、プロトタイプを並べて検証するエリアの3エリアがあり、立案から検証まで一気通貫で実施できるという。100社以上の外部パートナーとの協働により、新たなサービスを生み出していく。
なお同実験は、このラボ発のプロジェクトとのこと。
PR TIMES