このほど中国の浙江大学の研究チームが、分散コンピューティングにて都心の駐車場不足を軽減するアルゴリズムを発表した。同アルゴリズムでは、リアルタイムで駐車場の割り当てを最適化する。
多くの要求をリアルタイムでさばける
アルゴリズムは、ユーザーの現在の位置情報と目的地の地図情報を収集する。同時に都市の駐車場利用状況を分析して、ユーザーに最適な駐車場を割り当てる。さらには、駐車場に向けたルート計画をユーザーに案内するとのこと。これだけ聞くと、一般的な駐車場検索アプリとあまり変わらない気がするが、同アルゴリズムが実力を発揮するのは駐車場検索要求が多く発生する状況下においてだという。
リアルタイム処理が求められる駐車場割り当てでは、多くの要求を同時にさばく際に分散型アプローチが集中型に勝るようだ。
迅速かつ正確に駐車リソースを割り当て
研究チームはさまざまな要求量をシミュレーションし、開発した分散型アルゴリズムを検証している。結果として、特に要求量が多い状況下において、新アルゴリズムは従来のものより迅速かつ正確に空き駐車場を見つけることが示された。同アルゴリズムは実用性も備えているとのことで、駐車場のリアルタイム検索で従来のアルゴリズムを置き換える可能性があるだろう。
参照元:A parking space allocation algorithm based on distributed computing/ Inderscience Publishers