そして同アプリを活用した実証事業を豊島区との共同事業として、東京都主催の「令和2年度 東京都次世代ウェルネスソリューションの構築事業」に応募したところ採択され、2020年11月下旬から始まる同事業への参画が決定した。
同事業での「ポケットヘルスケア」の利用実績を分析し、都内の他区市町村への展開と2021年4月以降の商用提供を目指すようだ。
健康管理から受診サポートまで
同アプリには、パートナー企業と共同開発した4つの機能がある。それが、体重・血圧・脈拍などの「健康データ管理」、健康データと健康診断・採血検査の結果データをもとに生活習慣病の発症リスク度を提示する「健康スコア」、質問に回答し症状にあった受診先を提示する「AI受診相談」、近隣の医療機関情報が見られる「医療機関検索」だ。
ちなみに、「健康データ管理」はKDDIが、「健康スコア」は株式会社ARISE analyticsと株式会社PREVENTが、「AI受診相談」はUbie株式会社が、「医療機関検索」は株式会社ウェルネスとKDDIがそれぞれ開発している。
また、2021年4月以降の商用提供時には、オンライン診療・オンライン服薬指導などの機能追加する見込みとのこと。
区民の心身の健康を促す
このたび同社は豊島区とともに2020年11月下旬~2021年2月26日の期間実施される「令和2年度 東京都次世代ウェルネスソリューションの構築事業」に参画する。今回両社が連携した背景には、池袋を有する豊島区が多くの人で賑わう一方で、一人暮らし高齢者の割合が全国一高いという課題を抱えていることがあるようだ。
同事業では、「ポケットヘルスケア」を活用した区民の健康行動や受診行動のサポート、区民向け健康イベントなどの情報配信などを行う予定。あわせて、豊島区が主催する健康保健事業・地域イベントの実施効果や参加状況の分析と内容の改善・更新を実施する。
これにより、区民の健康管理をサポートするとともに、一人暮らしの高齢者などの社会的孤立の抑制・改善を目指すとのこと。
現在、新型コロナウイルスの影響で運動不足などによる健康不安を抱えたり、病院を控えたりする人も少なくないという。同アプリが本格提供されれば、一人ひとりの手軽な健康管理や、受診などの行動判断もしやすくなるのではないだろうか。
KDDI株式会社(ポケットヘルスケア)
KDDI株式会社(令和2年度 東京都次世代ウェルネスソリューションの構築事業)