これまで事故などのトラブルの証拠として活用されてきたドライブレコーダーがその域を超え、ドライバーの安全運転の教育に一役買うことになりそうだ。
実際に、同製品を導入したある企業の事故率が過去5年平均から48%減、またある企業の車両修繕費+賠償金の総額が前年度比90%減、事故規模(事故あたりの単価)が前年度比83%減という実績がある。
7つの危険シーンを検出
同製品は、AIがリアルタイムで運転動画を分析し、ドライバーによって違う運転のクセや傾向を把握したうえで、危険シーンを自動検出するというもの。前方車両や二輪車、歩行者、車線など車両周囲の危険を検知する外向きカメラと、ドライバーの目線や目の開閉を感知する内向きカメラを搭載し、「わき見」「車間距離不足」「一次不停止」「速度超過」「急加速」「急減速」「急ハンドル」など交通事故につながる可能性のある7つの危険シーンを検出する。
事故の背景にあるリスク運転行動には、「急ブレーキ」「急ハンドル」など重度のものと、「わき見」「車間距離不足」など軽度のものがあり、重度の行動ほど意識的に回避しづらく、事故を引き起こしてしまうことが多いという。
同社には、そういった重度の危険運転行動はもちろん、意識することで改善しやすい軽度の危険運転行動までも検出することで、交通事故そのものをなくしたいという思いがあるようだ。
社内で危険シーンを共有
危険シーンを検出した際はリアルタイムに運行管理者へ通知し、管理者からドライバーへの適切な指導を促すことが可能となる。これまで、会社側が現場でのリスクの高い運転を把握するのは困難だったが、同製品の機能により正確に把握することが可能となるだろう。また、GPSと連動し危険シーンが検知されやすい場所を地図上で確認、共有できる機能も備わっている。例えば速度超過になりやすい直線や下り坂などは無意識的に速度が上がっている可能性もあり、そういう場所を社内で共有することでドライバーの意識が変わるかもしれない。
さらに、設定された評価項目に沿ったスコアリングにより、ドライバーの日々の運転を点数化することが可能。全社平均や営業所平均の算出ができるため、ドライバーは各自運転を客観的に振り返ることもできるとのことだ。ちなみに、検出された危険シーンやスコアはドライバー個人のスマートフォンで確認可能。
なお、AI機能はクラウドシステムのため、随時アップデートができるのもポイントだ。ユーザーの希望の機能を追加することもできるかもしれない。
現在、トラック1台から可能な3ヶ月トライアルを実施中だ。
PR TIMES