THIRDが2019年に開発したAI不動産管理プラットフォーム「管理ロイド」は、リリースからわずか10カ月で大手不動産管理会社30社を中心に全国2,800棟以上に導入されている。
不動産管理を徹底サポート
同社は、2015年の創業以来、建築・機械・電気工事のコスト削減コンサルタントとして不動産・建築のノウハウを第三者視点でIT化することに注力してきた。そのなかで気づいたことが、不動産管理の実態があまりに非効率だということ。そこで、「管理ロイド」を開発し不動産管理業務の業務効率化を促進するSaaSとして提供を開始。同サービス導入によってペーパーレス化や、点検・検針業務の負担軽減、複数の建物管理のシームレス化などがで期待できる。
具体的にいえば、日々の点検データをアプリやIoTデバイスで収集し、収集したデータをもとにボタンひとつで報告書を出力することで無駄な紙を使わなくてすむということ。
また、AIの活用によってメーターの写真を撮影するだけで点検が完了する機能や、設備機器の音を録音・解析して異常判定が可能となる機能により点検業務が格段に楽になるということ。
さらには、建物管理に関するすべての情報をダッシュボードで一元管理し、不動産オーナーと協力会社との連携をスムーズにする仕組みも構築しているということだ。なお、建物で発生した異常と修繕の履歴が自動で整理されて蓄積されるシステムもあるという。
このように、不動産管理においてさまざまなメリットを有する同サービスが、わずか10ヶ月で大きく成長したのは納得の結果といえるだろう。
不動産管理の効率化を加速
同社は2020年8月27日、双日商業開発株式会社、東急不動産ホールディングス株式会社の「TFHD Open Innovation Program」、森トラスト株式会社、東京建物株式会社、阪急阪神不動産株式会社のCVCファンド「HHP共創ファンド1号投資事業有限責任組合」を引受先とする総額2.4億円の新株予約権付社債を発行。今回の資金は、引受先各社の「管理ロイド」の導入拡大に資する人材採用と、同サービスに蓄積されたデータを活用した新たなAIサービスの開発への投資に充てられるとのこと。今後、不動産管理業務の効率化に向けた同社の動きに注目したい。
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