というのも、ACアダプターは重くてかさばるもの。長時間の外出で電源をとる必要があらかじめ分かっている場合は別だが、「できれば持ち歩きたくない」というのが大方の意見ではないだろうか。
■サイズは通常の4分の1
そこで、米マサチューセッツ工科大学(MIT)で開発されたのが、小型で60グラムと軽いACアダプター「Dart」。65W出力で、通常のACアダプターに比べ大きさは4分の1、重さも6分の1となっている。
この小型・軽量化を可能にしているのが、VHF(Very High Frequency)と呼ばれる電力変換技術だ。周波数と効率を上げることで使用部品を減らし、小型・軽量化につながっているのだという。すでに特許も取得している。
ケーブルにはUSBポートもついているので、スマートフォンなどの端末やガジェットの充電も可能だ。
■グローバル利用にも対応
開発チームが立ち上げたスタートアップ「FINsix」によると、小型なのに加え、主なメーカーのPCに対応し、各国で利用できるというのも強みだ。
小型ACアダプターの需要は少なくないようで、現在キャンペーンを展開しているKickstarterでは、資金調達の目標額20万ドルをすでにクリアした。現在89ドル出せば入手でき、キャンペーン後の小売価格は119ドルを予定している。
ただしMac Book用は、コネクターを入手するためにAppleのアダプターを購入しているため通常タイプよりも高く設定されていて、168ドルからとなっている。
また、米国外居住者向けのグローバルタイプがあり(コンセントの形状に配慮)、スタンダードタイプだと130ドル、Mac Book用は199ドルとなっている。
サイトでは発送は米国内のみとなっているが、これは「当初、海外からの需要を想定していなかったため」。しかし実際は需要があり、オーダー時に米国内の住所としてFINsixのオフィスのアドレスを記入すれば、プラス15ドルでFINsixが米国外へ発送してくれる。
FINsix