クリエイティブアーティストのFelix Faire氏は、ライブ音楽にテクノロジーを導入した、新しいツールを作り出したという。デジタルプロジェクションを使って、固い平面であればどんな表面でも、ハーモニーを生み出す楽器にしてしまうという。
“拡張現実音楽”の「CONTACT」というシステムで、ロンドンのRoyal Academyで開催されたイベントで公開された。「CONTACT」には、接触マイクロフォン、受動ソナー、波形分析の技術が用いられていて、衝撃を認識し、それを音に変換する。
マイクがキャッチした音は電子的な共鳴を生み出し、それらの音を録音したり、ループペダルを使って、音源を再生したりすることができる。ループペダルは、firmataプロトコルを用いるArduinoというハードウェアで制御されている。また、マイクはAbleton Live、Max/MSPなどの音楽ソフトウェアに対応。ボリュームの調整も可能だ。
このシステムの肝となっているのは、感度の高い認識機能だ。プロジェクションで投影されているビジュアルの、どの部分が今タッチされているのか、また、どのように触れられたのかを識別する能力がある。
ユーザーとしては単純な動作をするだけで、微妙な違いを出した電子音楽を作成することができるというわけ。まったく新しいビジュアルの楽器パフォーマンスで、観客たちとともに盛り上がる生ライブが実現しそうである。
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