最先端のAI技術を追求

研究所は「東京大学本郷キャンパス」と「ソフトバンクの竹芝新オフィス」の2拠点に設置され、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NII)が全国規模で構築および運用する情報通信ネットワーク「SINET」で接続して、研究から事業化までを一気通貫で行える体制を構築していく。
研究成果を事業化へ
応用研究領域では、基礎研究領域で生まれた有力な研究成果を含めて、「健康医療」「公共・社会インフラ」「製造領域」などにAIを活用し、大学と企業とのジョイントベンチャーの迅速な設立を可能にするCIP制度を活用して事業化。CIP制度によって、ジョイントベンチャーでの事業化を当初から見据えた活動を研究段階から迅速に具体化し、事業によって得た利益を、さらなる研究活動に充てたり次世代のAI人材を育成するための教育活動に活用したりすることで、エコシステムを構築する予定。着実にリターンを創出する拠点としての役割を担うことで、エコシステムを構築し、AIが社会や人々の幸せに貢献することを目指していくとしている。
先月末には、東京大学松尾研究室発のAIスタートアップDeepXは7月31日、第三者割当増資として、総額16億円の資金調達を実施したと発表したり、今月頭には、東京大学・フランス国立情報学自動制御研究所(Inria)発のAIスタートアップであるコーピーが、ドメイン特化AIの運用・品質管理を簡単に実現可能にするサービス「CONFIDE」をプレローンチし、あわせて最先端技術を用いた包括的なAI開発・運用コンサルティングの提供も開始したことを発表。東京大学はAI教育やAI事業への取り組みに非常に積極的な姿勢を見せており、「Beyond AI 研究推進機構」の今後の取り組みにも注目が集まっている。
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