こうしたなか、デューク大学の研究者が、エアロゾルによる感染リスク計算ツールを公開してくれた。当初大学向けに開発された同ツールだが、幼稚園から高校についても利用可能とのことだ。
また、体育館や食堂といったスペースでの感染リスクも、同じように計算できる。
オンラインツールでエアロゾルによる感染リスクが計算できる
エアロゾルによる感染リスクの計算はむつかしく、それがどれほどかの認識には個人差が大きくなる。これをできるだけわかりやすく評価できるようにしようと考えた研究者は、コロラド大学の研究者が作成したモデルをベースに計算ツールを開発した。このオンラインから利用できて感染リスクを計算するには、生徒数、部屋の高さと面積、授業時間……といった情報を入力する。
また、生徒の感染率など正確な把握がむつかしい要素については、最低値から最高値までの幅が持たせられるようになっている。
入力しながらマスクや空気清浄器の効果を認識できる
マスクや空気清浄器による感染防止率、1時間当たりの空気の入れ替え回数などは、項目にGoogleスプレッドシートへのリンクが貼られており、そこに掲載された説明をもとに割り出すことができる。情報を入力することで、これら対策の予防効果がわかるだろう。情報を一通り入力して「感染確率を計算」を押すと、教師と生徒それぞれの感染確率が表示される。不確実性が考慮されているため複数のありうる確率が確認でき、もっとも妥当な確率が最上部に表示されるようだ。
なお、同計算ツールは社会的距離や飛沫対策といった基本対策を行ったうえでの感染確率を計算してくれるもので、基本対策が行き届いてない場合にはさらにリスクが高まる可能性があるとのこと。
参照元:Online Tool Calculates Risk of Classroom Transmission of Airborne COVID-19/ Duke University