特殊なモジュール「shuttleDモジュール」を使用
shuttleDでは、「shuttleDモジュール」に検体を搭載する。そして、それを気象観測用バルーンに連結して成層圏へリリース。その後、パラシュートで海に着水したモジュールの回収を行う。モジュールには特殊フィルム加工が施されており、防水性を保ったままで室外との通気性確保を実現した。直径90mm、高さ20mmの検体シャーレを最大10個搭載可能とのこと。また、着水時には外装フレームの浮力によって本体を海面より上に露出させられるため、モジュールへの浸水は発生しない。
成層圏へのリリース日時決定にあたっては、候補日の天候などの細かいデータを常時収集し、綿密なシミュレーションも実施する。当日のオペレーションは、バルーンを成層圏へリリースする地上地点のチームと、海に着水したモジュールを回収する海上地点の2チームに分かれて行われる。
「宇宙パン」と「宇宙ビール」を開発!?
shuttleDにて進行中のプロジェクトとして、「Stratospheric Food ~成層圏環境を生き抜いた酵母菌達~」が挙げられる。これは、「新しい食」の開発を目指し、shuttleDモジュールに酵母菌を搭載して成層圏へリリースするプロジェクトだ。現在は、地上へ持ち帰った酵母菌から「宇宙パン」と「宇宙ビール」を開発中とのこと。果たして、その味や成分はどのようなものになるのだろうか?今後の展開に期待したい。
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(文・早川あさひ)