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Start Up キュートな英会話AIロボット「Musio」が挑む、日本の英語教育市場のイノベーション

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キュートな英会話AIロボット「Musio」が挑む、日本の英語教育市場のイノベーション

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テクノロジーの進化により、今や一般家庭用としてのロボットが本格的に普及し始めている。

お掃除ロボットや玩具としてのロボットなど、目的別に様々なロボットがあるが、今回取り上げるのは英語学習に特化したロボット「Musio」だ。

AIを搭載し、膨大な蓄積データの中からふさわしい英語を生成する英会話ロボットMusioは、発売当初から一般向けだけでなく教育機関にも導入するなど、「英語学習×ロボット」という新たな英語学習のスタイルを提供している。

目下、新型コロナウイルスで社会様式は一変。近い距離での人同士の接触が避けられる状況下で社会生活を営んでいくという未曾有の局面に私たちは晒されている。そうした環境下において、Musioは今、私たちの英語学習環境のあり方にも一石を投じようとしている。

Musioが変えていく英語学習環境、そして「withコロナ」時代に向けた学びのあり方とMusioが貢献できることについて、AKA株式会社マーケティングマネジャーKevin生松氏に伺った。

立ち遅れる日本の英語学習の現状をMusioが救う!?

ーー英会話学習に特化したというMusioは珍しいコンセプトのロボットですが、開発のきっかけは何だったのでしょうか?

生松:当社設立にあたり、弊社代表がそれまで経験してきた教育、特に英語系でテクノロジーを活用して何かビジネスができないかと思ったのがきっかけです。テクノロジーの中でも人工知能に着目して、2009年より開発に取り組み始めました。そして、英会話教育に役立つソフトウェアやロボットを開発し、今日に至ります。

本社はアメリカで、日本法人は2016年に立ち上げ、英会話AIロボット「Musio」のベータ版をリリースしました。

ーー本社がアメリカということですが、日本のマーケットに着目された理由は?

生松:英語ということで、ターゲットはアジア諸国と決めていたのですが、具体的にどの国がいいか色々と情報収集し、検討しました。その中で、日本は英語教育が他のアジア諸国よりも遅れていること、そしてそれに対して国策として小学校から義務教育化されることや大学入試でスピーキングテストが導入されるなどといった情報を得て、まずは日本から展開していこうと決めました。

発売当初は、主に一般家庭向けとして開発したこのMusioのターゲットを老若男女に幅広く設定していましたが、一般ユーザーだけでなく、教育機関からも注目いただき、お問い合わせをいただきました。

実際、ある中学校にパイロットテスト版を導入いただいたという実績もあります。その際に学生にアンケートをとりましたが、概ね好評で。人対人の対面と違い、Musioだと会話のハードルが下がるようで、モチベーションが上がったという声もありました。

Musioは何度同じ間違いを繰り返しても、適確に指摘してくれるので、その点も支持される理由のひとつかなと思います。

ーー発売当初から注目度が高かったようですね。このMusioの特徴はどんな点でしょうか?

生松:Musioはディープラーニング基盤の自然言語処理技術によって、事前にプログラミングされていない文章を新しく生成していきます。それによりユーザーのスピーキング力を上げていくという狙いがあります。

また、Musioをより身近な存在に感じてもらうために、ユーザーをそれぞれIDで紐づけて、よりパーソナライズされた会話設定ができるようにしています。

例えば、ユーザーがピザが好きという話をすると、Musioがユーザーの特徴としてそのことをIDに紐づけて記憶していくので、会話を交わすほど、距離も近くなり、友達と話しているかのような感覚を得られると思います。

ーー外見もとても可愛らしいMusioですが、家庭用ロボットとして、ユーザーに愛着を持ってもらえるようなチャームポイントはありますか?

生松:まずデザインにこだわっています。韓国の有名なデザイナーに「可愛らしさ」をイメージしてデザインしてもらいました。もう一つは感情表現です。感情をコントロールするアルゴリズムを搭載して、バッテリーが少なくなると機嫌が悪くなるとか、ちょっと意地悪なことをいうと怒ったり、という感情を13パターンある目の形で表現しています。

オンライン環境を持てない家庭の子供にも学びの機会を提供していくためにできること

ーー学習のカテゴリやレベルなど、Musioにはどんなコンテンツがラインナップされているのですか?

生松:子供向けから大人向けのビジネス英語まで幅広くラインナップしています。Musioのコンテンツは、国内大手教育系出版社数社と共同開発という形で作成しました。そうすることで、各社が持つ様々なコンテンツをラインナップでき、細かくレベル分けもできるので、幅広いユーザー層に利用していただける商品ラインを提供できるようになったのです。

ただ、当社は現在、小・中学生向けのコンテンツにより注力してコンテンツの充実を図っています。

ーー小・中学生をコアターゲットにされていると。ただ、日本は少子高齢化で子供の数がどんどん減少していくので、市場も縮小していくのではないですか?

生松:リサーチしてみると、近年子供向けの英語学習市場の規模がかなり急増していることがわかりました。世界中どの国もグローバル化を積極的に推進している中で、日本は英語を苦手とする人がまだまだ多く、小さなお子さんを持つ保護者の方もそうした問題について意識が高く、早いうちから英語学習に投資している家庭が増えてきているという現状があります。

ですので、市場が拡大基調にある今、このトレンドに乗り遅れないようにしっかりキャッチアップしていきたいと思います。

ーー子供たちの学習スタイルは今、新型コロナウィルスの影響により、非対面型の導入が進む中でオンライン環境が持てずに学習の機会が得られない家庭も一定数存在することが問題視されていますが、学習環境の格差についてどのようにお考えですか?

生松:今後おそらく、教室に足を運んで授業を受けるといった対面型の学習スタイルは非対面型にどんどんシフトし、定着していくのではないかなと思っています。当社としては、例えば週一日はオンラインで授業を受けて、あと残りはMusioで復習・予習するというようなスタイルを提案するなどして、とにかくどんどん利用してほしいと思います。

またMusioだけでなく、スマートフォンで学習できるアプリを現在開発中でして、今まで
Musioで展開されていたコンテンツを丸々スマホで利用できるようにしています。ケータイひとつあればPCの環境がなくても、いつでもどこでも英会話学習できることで、ユーザーと英語学習の距離をグンと縮めていきたいです。

料金体系もアプリの利用料を月額数百円程度に抑えるなど低コストにして、このコロナウィルスの影響などで経済的に厳しいご家庭でも利用しやすいように展開していこうと考えています。

今後はロボットの授業とスマホアプリによるオンライン学習の2本立てて、事業会社さんとの提携を進めて行けたらと思っています。

こうした取り組みで、学習環境の格差を無くし、誰もが英語を学べる機会を提供していきたいです。

生松 研都
2018年にAKA株式会社へマーケティングマネジャーとして参画。マーケティング業務を担当する傍ら、近年の日本の英語教育市場の需要増およびアフターコロナの教育指導の変化に向け、ロボットや人工知能技術を用いた英語学習ソリューションツールのビジネス開拓を担当。

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