低軌道人工衛星との常時高速通信が実現へ
ワープスペースは、複数の小型光中継衛星を打ち上げることにより、低軌道人工衛星向け衛星間光通信ネットワークサービス「WarpHub InterSat」の実現を目指している。近年、地球の低軌道(600~1,000km)を周回する地球観測衛星から得られるリモートセンシングデータの需要が急速に拡大。これまでは、金融や流通業界が地球観測データの主なユーザーだったが、最近では漁業や農業といった第一次産業への展開も始まっているという。
一方で、衛星の撮影データを地上へ送るための通信インフラ整備が追いついておらず、大きな課題となっていた。その課題を解消するものとして、ワープスペースはWarpHub InterSatの提供を計画。これによって低軌道人工衛星との常時高速通信が実現し、地球観測衛星事業者は大量の観測データを地上へ送信できるようになる。
資金調達によって取り組みを加速
ワープスペースが今回行った資金調達は、今年末の大型調達計画に先立つ最後のシードラウンドとなった。この調達により、中継衛星の設計開発および光空間通信の実証を加速させていくとのこと。同社は、WarpHub InterSatを2022年に実現させるべく取り組みを続ける。その実現へ向けた光空間通信の地上実証試験を、今夏から複数の段階に分けて実施する予定だ。
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(文・早川あさひ)