ついに本運用がスタート
「Smart119」は、日本医療研究開発機構(AMED)の研究開発事業を通じ、千葉大学大学院医学研究院と共同で開発された。救急・消防現場の要望が反映されており、119番通報による救急出動の効率化や最適化をサポートする。同システムを手がける株式会社Smart119は、千葉県千葉市の案件「次期救急情報共有システム賃貸借」を落札。今年4月24日に契約を締結していた。システムのテスト運用などを経て、実際の救急医療現場における「Smart119」の本運用が本日から始まる。
タブレット端末を活用したシステム
119番通報を受けて救急隊が駆けつけ、病院へ搬送するフローは、現時点でアナログ・リレー⽅式となっている。そのため、救急患者の「たらい回し」などが発生してしまう。今回の「Smart119」の本運用では、ちば消防共同指令センターに入った119番通報の情報をタブレット端末に入力し、医療機関による受け入れ体制を即座に確認。そして、患者の情報を救急隊に共有する。これにより、前述のような「たらい回し」を減らし、救急患者のスピーディーな搬送を実現できる。
「Smart119」の特徴として、音声認識による自動入力に対応している点が挙げられる。消防指令センターのオペレーターが発する確認音声を拾うことで、入力に要する時間をおよそ8割短縮した。
AIを活用した「予測診断」アルゴリズムも完成間近とのことで、将来的なアップデートにも期待できそうだ。
PR TIMES
(文・早川あさひ)