カメラ1台で可能に
主にエンターテイメント業界を中心に活用されているモーションキャプチャーの技術。マーカー付きのシーツを着た俳優の動きを複数のカメラで撮影することで、動きのデータをデジタルキャラクターに転送して、映画やコンピュータゲームで使用するというもの。同研究チームは、スーツを着た14匹の犬種の動きをコンピュータモデルを使用してデジタル化することに成功。スーツを着ていない犬の動きも正確に予測して再現した。高価な機材は使用せず1台のRGB-Dカメラで、形状や動きなどの3Dモデル情報を撮影することを可能にした。
同技術は、動物の歩き方、歩行困難な犬の動きなどの研究に役立てることができ、問題を持つ犬が回復するまでの過程の診断にも役立てることができるという。また、犬の飼い主がペットをコンピューター上で3Dデジタル表示するといった使い方も。「この使い方は、とても楽しいものになる」と研究チームはコメントしている。
幅広いジャンルへの活用
研究チームはすでに、馬、猫、ライオン、ゴリラなどの他の4本足の動物のコンピューター生成画像でのメソッドのテストも開始し、いくつかの効果的な結果を得ているという。将来的には、動物のデータセットを拡張し、より正確な結果を得られることを目指す。同技術を使うことで、モーションキャプチャスーツや高価な機器を常に使用することなく、動物の3Dモデルの生成が可能になるため、映画やビデオゲームをはじめとしたエンターテイメントをはじめ、獣医学の分野など、幅広い分野での活用が期待されている。
University of Bath