「VRがんピアサポート」の開発背景と概要
同じ病気を経験する患者同士で悩みや不安を共有し、お互いに支え合う「ピアサポート」が、がん患者を中心に広がりを見せている。患者会や医療機関の会合にて行われることが多かったピアサポートは、新型コロナウイルスの流行を受け、SNSやチャットなどへ場所を移しつつある。しかし、こうしたネット上のサービスでは、対面型に比べて患者間の交流が希薄になってしまう。また、ヨガや体操などの体験型プログラムは実施できないため、物足りなさを指摘する声もあったという。
![](https://techable.jp/wp-content/uploads/2020/07/sub2_result-1-300x218.jpg)
加えて、フィットネス(上肢運動)を仮想空間上で実施するための機能も備えた。これらを組み合わせて、「会話や手の動きを共有しながらフィットネスに取り組む」といった使い方も可能になる。
がん患者を対象とした実証実験を開始
![](https://techable.jp/wp-content/uploads/2020/07/sub4_result-1-300x200.jpg)
実験の対象は、同病院を受診しているがん患者数名だ。対象者は、貸与されたHMD(ヘッドマウントディスプレイ)をそれぞれの自宅に持ち帰り、仮想空間内における運動プログラムへ参加する。参加者同士の交流も行った上で、実験前後の様子を比較して変化を検証。その検証結果にもとづき、患者のニーズに合った機能の実装を進めていくとのことで、将来的な実用化と普及に期待したい。
PR TIMES
(文・早川あさひ)