2018年11月22日に特許出願し、2020年4月20日に特許を取得した。
魚のサイズ測定法に革新!
水産養殖を行う過程で、いけす内の魚のサイズ測定は適切な給餌量や収穫高を把握するための重要な作業だ。これまでこの作業は、サンプルとなる魚を網ですくい上げて測定するという方法が一般的だった。しかし、この方法には時間や人手がかかったり、測定者よって誤差が生じたり、魚が傷ついたりという課題がある。最悪の場合、サンプルの魚についた傷が原因でほかの魚が病気になることもあるとか。また、そもそもすくい上げて測定することができない魚もいるなど、魚のサイズ測定は新しい手法を必要としていたのだ。
そこで同社は水産養殖漁業者協力のもと、回遊中の⿂の実サイズを正確に算出することができる「⿂体サイズ算出装置」を開発。このたび特許を取得するに至った。
メリット多数!
「⿂体サイズ算出装置」は、2つのカメラが並ぶ水中カメラ(ステレオカメラ)で泳いでいる魚を立体的にとらえ、横を向いて映った魚をディープラーニングの物体検出技術によって検出する。そして検出した魚の位置情報とステレオカメラの原理を利用して魚のサイズを算出するというもの。算出されるのは、魚の上あご先端から尾びれの付け根までの「体長」と、背びれの付け根から腹びれの付け根までの「体高」だ。
ちなみに、泳ぎ回っている魚の真横の状態を補足するために設定された画像の処理速度は1秒間に約30コマ(30fps)。
この装置を活用することで、魚に負担をかけず、測定者のスキルに依存しない正確なサイズ測定が可能となる。また、給餌量の最適化や省力・省人化によるコスト削減にも期待できるだろう。
同社は初年度に国内50台導入を目標としている。また、いけす内での測定にとどまらず沿岸や沖での測定も可能な同装置は、海上養殖をメインとしている諸外国からの注目度も高いことから、海外への導⼊実現に向けてサービス向上を図るとのこと。
PR TIMES