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「神戸市ドコモAI翻訳実証事業」開始! AI翻訳で外国人住民への対応を効率化

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神戸市と株式会社NTTドコモ、株式会社みらい翻訳の3者は、「神戸市ドコモAI翻訳実証事業」を実施する。

これは、平成31年3月に神戸市とドコモが締結した「ICTを活用した安全安心なまちづくり」を目指す協定の取り組みのひとつだ。

同事業ではドコモが提供する「はなして翻訳」と、みらい翻訳が提供する「Mirai Translator」という2種類のAI翻訳を活用し、外国人住民に対する市役所・区役所での窓口業務などの効率化、災害時などの外国人住民への対応の円滑化を図っていく。また、非接触での対応を実現することで、新型コロナウイルス感染予防対策としての活用も期待できるという。

タブレットに話しかけるだけ

「はなして翻訳」は、「対面翻訳」「電話翻訳」「うつして翻訳」という3つの方法で12ヶ国語を翻訳できるアプリで、同事業ではタブレットにインストールされるようだ。利用者は「対面翻訳」を選択しタブレットに向かって話すことで外国語⇔日本語の音声翻訳が可能となる。

また、「兵庫区」や「印鑑登録証明書」などの固有名詞や専門用語の辞書登録により、正確な翻訳が可能だという。

さらに、外国人住民対応によく使うフレーズを定型文として登録できるのも特徴。定型文を活用すれば、税金や引っ越しなどの手続き関係、災害時の対応など各種案内を効率的かつ正確におこなうことができるとのこと。

同事業では、対象の区の国籍別在住外国人人口をもとに、英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語・ベトナム語の5言語での神戸市用に特化した定型文を作成したようだ。

「はなして翻訳」には窓口業務や、新生児訪問など外国人住民の自宅訪問時、災害時の避難所での通訳対応としての活用が期待されている。

高精度のテキスト翻訳

一方「Mirai Translator」は、高精度なテキスト翻訳とファイル翻訳処理機能を実装した、ニューラル機械翻訳(NMT)エンジンを搭載する機械翻訳サービスだ。14言語に対応し、ウェブブラウザで利用できるのも特徴のひとつだろう。また、一度翻訳した訳文を再翻訳する逆翻訳機能を搭載し、翻訳処理の適切さを確認することができる。

こちらも「はなして翻訳」同様、専門用語の辞書登録が可能。加えて、定型表現として翻訳したい文章を登録することで翻訳結果を定型化できる翻訳メモリ機能も備わっている。同事業にあたり、区職員のヒアリングの結果を踏まえて、頻出する用語をユーザ辞書・翻訳メモリに搭載したようだ。

「Mirai Translator」は、外国人住民向け広報物、送付物などを下訳・翻訳する際に活用される予定とのこと。

同事業は、2020年7月1日~10月30日の期間実施される。「はなして翻訳」は中央区役所の総務課、まちづくり課など7課と中央市税の窓口、灘区役所および兵庫区役所のこども家庭支援課にて導入予定。「Mirai Translator」は、希望する全所属(全職員)に対してアカウントを発行するとのこと。

今後は、市・区役所業務における多言語対応状況の可視化と、翻訳時に頻出する固有名詞や専門用語の再選定による翻訳精度向上を目指し、ほかの翻訳サービスとの比較をもって本格導入の有無を総合的に判断するという。

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