そして2020年1⽉下旬~2⽉下旬にかけ、都心部の合計200ヶ所の擁壁調査にドローンを提供。都⼼部での⾶⾏許可の取得およびドローンの操縦、夜間飛行などいずれも⽇本初事例となった。
夜間の幹線道路上でも
IDAは株式会社Tokyo Robot Technologyと協力し、都心部の⼈⼝集中地区において踏査期間を含め30⽇間かけて合計200ヶ所の調査を実施。調査には⾼性能カメラと⾚外線カメラを使用し、都内幹線道路上での擁壁調査を夜間も含めておこなった。今回のドローン調査の背景には、少⼦⾼齢化による専⾨技術者の減少や、従来の方式では時間やコストがかさむという課題があるようだ。擁壁や法⾯調査におけるドローン活用は、工期の短縮と省人化、ひいてはコスト削減へとつながっていくという。
活躍したハイクオリティな機材たち
同調査ではドローン3種類、カメラ2種類が使用された。以下、それぞれの特徴を紹介していきたい。「Matrice210RTK」は、強風時や氷点下でも動作可能な高耐久性ドローンである「MATRICE 210」に、高精度ナビゲーション・測位システム(RTK)を搭載した最上位のモデル。
耐久性はもちろん、ジンバル取り付けプレートと機体アームは輸送中も取り外しが不要なため現場到着後スムーズに飛行準備が整うという特徴を持つ。ちなみに、カメラジンバルは用途に合わせ「単一下方」「単一上方」「デュアル下方」の3種類を搭載可能。
「Inspire2」は、最大速度94km/hを誇り、0km/hから80km/hまでわずか5秒という驚異的な加速性能が特徴。また、前後上下についた障害物センサーにより優れた障害物回避の性能を有する。そして最大6Kの撮影が可能なため、圧倒的に美しい画像を撮ることができるという。
「Mavic2 Pro」は、全方向の障害物を回避できるセンサーを搭載し「衝突しないドローン」とも言われている。そして、1インチセンサーのカメラで撮影する動画はまるで映画のように美しいというのが特徴。
「Zenmuse X7」は、「Inspire2」との互換性をもつコンパクトSuper 35mmカメラだ。世界初の空撮用一体化レンズマウントであるDLマウントを採用し、4つの単焦点レンズを素早く切り替えられるのも便利そう。
「Zenmuse XT2」は、FLIR社製の高度放射測定サーマルセンサーと4Kビジュアルセンサーを搭載した赤外線カメラだ。空撮データをリアルタイムに解析データへと変換することができるという。
このようなハイクオリティなドローンとカメラを活用し、低コストと省人化を実現しつつ、安全で正確な調査ができたとすれば、擁壁調査における課題は解決へと向かうかもしれない。
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