ミシガン大学とテキサス大学の研究チームは、こうしたカウンセラーの役割を担うAIツールを公開している。
このツールでは、ソーシャルディスタンスを保ったままストレス軽減が可能だ。
自然言語処理技術を利用した対話システム
研究チームが開発した対話システムは、動機づけ面接や思考や感情のライティングを活用したもの。これらのカウンセリング手法では、思考や感情を言葉にすることで、自身を理解し、自己コントロール感や自己肯定感を高めるのが目的だ。バーチャルカウンセラーが、カウンセリング手法に沿ってユーザーのライティングをガイドしてくれる。ユーザーが質問に応じて内省的な文章を入力するとフィードバックをくれるようだ。
対話には自然言語処理技術を利用していて、AIがユーザーの興味や文章に表れた感情を読み取り、リアルタイムで質問やフィードバックを生成する。
幅広いテーマに応用可能
開発者によれば同ツールは、完全にカウンセリングの代替になるわけではないが、孤独感や圧迫感を感じつつ感情やストレスに対処するために有用とのこと。また、今回開発されたものは、新型コロナ下のストレス軽減に特化したものだが、人種差別や慢性疾患を経験している人など、ほかのテーマについても幅広く応用可能とのこと。
ツールはWebページから利用可能。我々日本人にとっては、英語のライティング力が必要なのがハードルだが、気軽にカウンセリングが受けられるのはありがたいだろう。
参照元:AI-powered interviewer provides guided reflection exercises during COVID-19 pandemic