米国フロリダ拠点の企業「Natural Machines」はこのほど、資金調達サイト「Kickstarter」で料理専用3Dプリンター「Foodini」のキャンペーンを開始した。
Foodiniは新鮮な材料を使って食べ物を作り出してくれるというものだ。例えば、小麦粉からつくるラビオリ(パスタの一種)。小麦粉やフィリングなどを用意すれば、あとはプリンターが生地をこねる作業やフィリング詰め、そして整形を行う。
プリンターといってもボタンひとつで食べ物が作られるわけではなく、コンビニなどで売られているレンジで温めるだけのインスタント・加工食品のような究極的な手軽さはない。しかし、料理の手作り作業をスピードアップし、新鮮な素材から作られた添加物フリーのものを食べられるというメリットがある。
Natural Machinesによると、パスタのほかピザやバーガー、クラッカー、クッキーなどが作れるという。Foodiniにはタッチパネルがついていて、そこで作りたいものを選び材料を用意すればあとはプリンターが引き受けてくれる。
料理専用3Dプリンターは、アメリカ航空宇宙局(NASA)が宇宙食開発の一環として研究企業に出資するなどして開発が進められてきた経緯がある。かつて、医療や宇宙の分野を中心に開発されたフリーズドライ食品のように、急速に一般家庭に浸透する可能性は秘めているかもしれない。
FoodiniはKickstarterで999ドル(数個限定)出せば入手可能となっていて、正規の小売価格は1300ドルを予定している。キャンペーンは4月26日まで。
Natural Machines