ゲームを通じて理解を深める
同ゲームの中でプレーヤーは、アバターを操作しながら賑やかな通りを通行。歩行者、自転車、くしゃみをする人を避けて「命を救う」ことがミッションとして掲げられている。さらにプレイヤーは、医療従事者のためにマスクを集めたりすることもでき、ゲームが進むにつれてスコアが加速するスコアリングのシステムは、ソーシャルディスタンスには意味があり、自分を守ることで結果的に多くの命を救うことができることを示している。このシステムにより、プレイヤーはゲームを通じ、ソーシャルディスタンスがコロナウイルスのパンデミックの間に命を救う方法として重要なものだということを理解できる仕組みになっている。
ロックダウン中に得たアイデア
同大学のRichard Wiseman教授がこのゲームを思いついたのは、英国でのロックダウン中。ロックダウン中に散歩に出かけた同教授は、歩行者や自転車を避けながらその行為を「コンピュータゲームのように感じた」と感じ、世界初のCOVID-19コンピューターゲームを考案することを思いついたという。「社会的距離はCOVID-19の拡散を阻止するための重要な部分であり、このゲームを作成することで、現実の行動に影響を与えたいと考えています」とコメント。同ゲームの開発は、積極的な社会的行動を奨励するゲームが現実世界での人々の行動に影響を与える可能性についても示唆するもので、ゲームと現実世界の関係性という面からも興味深い研究といえるだろう。
University of Hertfordshire