こうしたなか、MITの数学者を中心とするチームが学術イベントを横断的に掲載するポータルサイトを立ち上げた。
サイトにはすでに1000を超える学術セミナー/カンファレンスが登録されて、時系列に閲覧可能だ。こうしてまとまったものを確認できるとなれば、物理的距離がないぶんかえって参加できる機会が増す可能性すらあるだろう。
数週間で160カ国からアクセス
これまで定期的に開催されていた学術イベントがストップすることによる影響を重く見たチームは、早急にresearchseminars.orgを開設。これまで見つけにくかったウェビナーなどを一覧にして、アクセシビリティの向上を図った。そこからわずかわずか数週間で、サイトには約160カ国からアクセスがあり、約50万PVを獲得しているとのこと。これまで学術イベントを探す際、Web検索や口コミに頼っていた多くの研究者が待ち望んでいたものだったことがうかがえる。
サイトの掲載は承認制をとっていて、すでに世界各国115以上の研究機関が登録されているようだ。信頼できる登録者が掲載したイベントであれば質が担保される。
見やすく登録しやすい設計
ポータルサイトはシンプルなUIとなっており、見やすく登録しやすいように設計されている。イベントは直近で開催されるものから順に時系列に確認できて、開催日時は閲覧者の現地時間で表示されるのもうれしい。
登録されているイベントは、数学をはじめコンピュータサイエンスや生物学、物理学などで、分野や言語でフィルタリングして表示することもできる。
リアルイベントが復活した折にはその手のものも掲載していくとのことで、有事での制限から生まれた現在ベータ版の同ポータルは、学術イベント掲示板として恒久的に機能しそうだ。
参照元:A Ticketmaster for science seminars/ MIT News