6年の研究の結果
同研究チームは、かねてからビデオゲームのプレイの影響と依存症の関係性について研究。最近の研究によって、約90%のゲーマーは、ゲームプレイが原因による中毒を引き起こす状況に陥る可能性が極めて低いことを明らかにした。しかし、かなりの少数派はビデオゲームにはまってしまう可能性があり、その結果、精神的、社会的、行動的に悪影響を受けてしまう可能性もあるという。
研究では、385人の青年を対象に6年間にわたって年に1回、複数のアンケート調査を実施。これらのアンケートでは、うつ病、不安、攻撃性、共感、内気、感覚反応、経済的ストレス、携帯電話の使用などについて測定した。
深刻な例はわずか
結果、約72%のゲーマーは、6年間のデータ収集を通じて中毒症状が比較的少なく、18%のゲーマーは、中程度の症状が見られた。深刻な中毒症状のレベルの増加を示したのは10%のみだったという。これは、ゲーマーの多くには深刻な中毒症状は見られなかったものの、やがて中毒症状に苦しむ少数派が依然として存在することを示唆している。これらの調査結果から、研究チームは、ゲーマーに対してのある種のステレオタイプにも反対。例えば、ゲーマーがビデオゲームに夢中になり経済的に自立したり、仕事を得ることができないというものだ。実際のケースでは、少なくとも20代前半では経済的に安定していて、前向きなゲーマーが多いという。
研究チームは「ゲームにはメリットもあります。重要なことは、ゲームを健康的な方法で使用することです」とコメントしており、今回の研究はゲームへの偏見や向き合い方を見直すきっかけになるような研究ともいえるのではないだろうか。
Brigham Young University