たとえば、プロスポーツの試合を無観客で開催するというものがある。もちろん、その先には以前と同じような開催を描いているが、その実現をサポートしようと、米国のスタートアップがドローンによるスタジアムの消毒を提案している。
野球場でデモ消毒作業
EagleHawkはドローンを使った建物やインフラの検査などを行うための技術を開発する米ニューヨーク拠点のスタートアップ。これまで培った技術を消毒剤の散布に応用し、このほど野球場消毒のデモンストレーションを行なった。ニューヨーク州バッファローにある野球場で行われたデモンストレーションではオクトコプター・ドローンを活用。スタッフがリモートでドローンを操作して2つのノズルから消毒剤を撒いた。
短時間で効率的に
ドローンによる消毒のメリットの1つは、高い位置から散布することで消毒剤が満遍なく撒かれ、効率的に消毒作業が行えることだ。野球場のように大きな施設のベンチや手すりなどの消毒を人間が手作業で行うとなるとかなりの時間と手間を要する。同社はドローンによるスタジアム消毒にどれくらの時間を要するかは明らかにしていないが、「従来手法よりもかなり短時間ででき、コストも抑えられ、リスクにさらされる人の数を抑制できる」としている。
同社によると、使用する消毒剤は米環境保護庁や地元当局が認可しているもので、人間の周辺で使用しても害がなく、かつ新型コロナに効果がある物質という。ドローン消毒は野球場など屋外施設だけでなく、アリーナなどでも活用できる。
同社にはすでにスポーツチーム運営組織などから問い合わせがきているとのことで、スタジアム使用のたびにドローンで消毒、というのが今後はルーティーンになるのかもしれない。
EagleHawk
(文・Mizoguchi)