いろいろなことがスマートフォンひとつでできる反面、電池切れは何よりも怖い。不測の事態に備え、モバイルバッテリーを持ち運んでいるという方も多いだろう。
今回レビューを行う「moto g8 power」であれば、そんな心配も不要になるかもしれない。なぜなら、同モデルは5,000mAhの大容量バッテリーを搭載しているからだ。
モトローラによるSIMフリースマートフォンとして、国内ではモトローラ公式ストアやAmazonなどのECサイトで購入可能な「moto g8 power」。セールスポイントであるバッテリーをはじめとして、その機能に迫ってみた。
やはり特筆すべきはバッテリー容量
「moto g8 power」は、「moto g8」や「moto g8 plus」とあわせた「moto g8」シリーズのAndroidスマートフォンとして発売。「power」という名が示す通り、バッテリー容量は同シリーズ中最大の5,000mAhを誇る。端末の大型化が進む昨今のスマートフォン業界においても、バッテリー容量は4,000~4,500mAhの範囲に収まる機種が多い印象だ。したがって、「moto g8 power」の5,000mAhという数字は、まさしくトップクラスのものといえる。
モトローラ公式ストアでは「約2日間の駆動が可能」という形でアピールされているが、実際のバッテリー持ちがどの程度なのかを確かめるため、YouTubeアプリを用いて簡単な実験を行った。
実験内容は実にシンプルなもの。起動直後の「moto g8 power」においてYouTubeアプリのみを立ち上げ、音量・画面輝度ともに50%の設定を保ったまま、約2時間の動画再生をノンストップで行う。その後、バッテリー残量を調べた。
気になる結果は、以下の画像の通り。
約2時間の動画再生後のバッテリー残量は90%で、システム上は「あと19時間(使用可能)」という表示がある。電池の状態や使用条件によって異なるとはいえ、前述の「約2日間の駆動が可能」というアピールにも説得力がありそうだ。
また、大きなバッテリーを搭載していながら、本体重量が約197gと比較的軽いことも魅力。一般的なスマートフォンと比べるとやや重めになるのは当然として、200gを切っている点は評価に値する。
スマートフォンとしては極めてシンプル
さて、目玉のバッテリー機能に関してレビューを行ったところで、本体のデザインや性能面に関しても触れていきたい。「moto g8 power」は、カラーリングとしてスモークブラック・カプリブルーの2種類を用意。今回レビューを行ったのは後者となる。全体的に丸みを帯びたデザインが特徴的で、主観ではあるが少しクラシカルなルックスになっている。角が取れた形状によって、手に優しくフィットするのはプラスポイントといえそうだ。
ディスプレイはIPS液晶となっており、サイズは6.36インチ。
本体に関して先ほどは「クラシカル」と形容したが、インカメラはトレンドを意識したパンチホール式で、新旧のデザインが入り混じったような不思議な印象を受けた。
ソフトウェア面に目を移すと、シンプルな見た目のインターフェースとなっている。純正のAndroid OSとほぼ同一のデザインで、使う人を選ばない点がメリットだ。
そして、背面にはクアッドカメラを搭載。画素数は最大1,600万で、マクロや広角撮影も可能となっている。また、望遠レンズは光学2倍ズームに対応し、遠くの被写体でも細部まで鮮明な画像を撮影できる。
加えて、カメラにはAIエンジンを搭載しており、撮影シーンに応じてモードや設定を自動で最適化。クオリティの高い写真を気軽に撮れる点が嬉しい。
今回は、標準・望遠・広角モードによる撮り比べを実施。特に設定をすることなく撮影を行ったが、植物の鮮やかな色をしっかりと再現できているように感じられた。
現行のスマートフォンの中ではトップクラスのバッテリー容量を誇り、シンプルな使用感が長所の「moto g8 power」。際立った性能は持ちあわせていないが、「とにかく電池残量を気にせず使いたい」という方にはおすすめの一台といえそうだ。
(文・早川あさひ)