リリースから7日間でノルウェーの16歳以上人口の20.5%に相当する約90万人がこのアプリをダウンロードしている。
感染者と接触した可能性のある人にスマホアプリでその旨を通知
ノルウェー政府は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を抑制するべく、3月12日から全土で都市封鎖(ロックダウン)を実施したが、4月初旬には流行のピークを脱し、4月20日、幼稚園や小学校を再開させた。ノルウェーでの新型コロナウイルスへの感染者数は5月3日時点で7759名であり、引き続き、感染者やその接触者の早期発見・早期隔離が求められている。
「Smittestopp」は、無線通信技術BluetoothとGPSを用いて、スマートフォンの位置情報とその周辺にいる他の端末の情報を収集。
新型コロナウイルスへの感染が確認されると、感染者と接触した可能性のある人に対し、スマートフォンにテキストメッセージでその旨を通知する仕組みだ。
ノルウェー公衆衛生研究所では、「Smittestopp」で収集したデータをもとに国民の移動パターンや接触頻度などを分析し、集団感染の発生予測や感染予防策の効果検証にも役立てる。
接触者追跡アプリの導入が広がる
シンガポール政府が3月にリリースした「TraceTogether」やオーストラリア政府の「COVIDSafe」など、「Smittestopp」のような接触者追跡アプリを導入する動きは、世界で広がっている。現在、英国やドイツでも、同様のアプリの開発がすすめられている。(文 松岡由希子)
Folkehelseinstituttet/Smittestopp