アプリのダウンロードは任意だが、参加者数が多いほどに広く追跡できるため豪政府は国民に利用を呼びかけている。
・濃厚接触した人にのみ通知
新型コロナに関するニュースの中で「感染経路不明」という言葉を頻繁に見かけるようになっているが、COVIDSafeはこの経路を特定したり、次に感染を広げるのを阻止したりするためのものだ。どの国でも衛生当局は感染が確認された人に行動の聞き取り調査を行うが、アプリではその作業が容易になる。
具体的には、アプリをダウンロードした人同士が、1.5メートルの範囲で15分以上接触したら、そのデータがそれぞれのデバイスに自動的に保存される。そして、アプリユーザーの中でコロナ感染が確認されれば、衛生当局がデータを元に濃厚接触者を特定し、相手に通知する。そして通知を受けた人が自主隔離すれば、そこからの広がりを抑えられる、というシナリオを描いている。
・情報は全て暗号化
同様のアプリは欧州でも導入する動きがあり、またAppleやGoogleも手掛けている。しかし、意義があるとする一方でプライバシーの懸念も指摘されている。この点に関し、豪政府は隔離やテストが必要な人に衛生当局が連絡するためだけにこのアプリが使用されること、端末の位置情報は使用しないことなどを説明している。
また情報は暗号化されて各デバイスに保存され、デバイス所有者すらアクセスできず、21日サイクルでデータは自動削除されるという。
アプリはiOSとAndroidの両方が用意された。どれくらいの豪国民が利用するか注目が集まるが、同国のグレッグ・ハント保健大臣は4月27日午後4時時点で189万回ダウンロードされた、とツイートしている。
1.89m people have now downloaded and registered for the #COVIDSafeApp as at 4pm today. This💪effort will help protect ourselves, our families, our nurses and our doctors. 🙏AUS as we work together to beat this virus. Visit an app store & download today.https://t.co/vn3Nof801T
— Greg Hunt (@GregHuntMP) April 27, 2020
オーストラリア政府ウェブサイト
(文・Mizoguchi)